NIKE KOBE AD NXT FF Performance Review

NIKE KOBE AD NXT FF Performance Review
NIKE KOBE AD NXT FF Performance Review
 コービー=ブライアント シグネチャーモデル "KOBE AD NXT FF"をレビュー

 1月26日, 痛ましいヘリコプター墜落事故によってこの世を去ったコービー.

 どうしても,どうしてもコービーモデル最新作を履きたくなり,そしてレビューせずにはいられませんでした




B/R Kicks @brkicks Klaw x Mamba.
 コービーシグネチャーにおいてADと名を冠されたモデルとしては第5作目となる"NIKE KOBE AD NXT FF"

 コービーのユニフォームナンバーを意識し, 2019/08/24にリリースされました

 ナイキバスケットボールフットウェアのシニアクリエイティブディレクター,Ross Klein(ロス=クライン)が語るように 「複雑なコンポーネントの組み合わせにより, KOBEラインで最も技術的に進んだバスケットボールシューズ」


Coming Soon: Nike Kobe AD NXT FastFit
 レーシングシステムには"FastFit(ファストフィット)", アッパーには"QuadFit(クアッドフィット)", クッションには"Nike React(ナイキ リアクト)"と,どれも最新技術を搭載

 一足のシューズ中で,あらゆる最新のテクノロジーが同時に機能することで,Nikeのマインドとスピリッツを示したそう

 ここ最近のコービーシリーズには珍しく, ローカットではなくミッドカットとハイカットの中間のような高さ. アンクルエリアにストラップが付いており,ストラップは"Nike Zoom Kobe 2"以来です

 クッション/アウトソールは以前にレビューした"NIKE KOBE AD NXT 360"の要素をふんだんに含んでおり,加えられたNike FastFitテクノロジーはNIKEでは初搭載となります

 復刻的な要素を含むPROTROラインを除くと,今作がコービー存命時にリリースされた最新作であり最終モデルでもあります.





Titan 22 Nike Kobe A.D NXT 'Light Pumice' Php 9,895
 カラーは LIGHT PUMICE/CLEAR [CD0458-002], "Queen"

 "OFF-WHITE"から女子テニス界最強のプレーヤー"SERENA WILLIAMS(セリーナ=ウィリアムズ)"へと送られたNIKE BLAZER MID “QUEEN”をイメージしたカラーリング

The Next Nike Kobe AD 360 FF Resembles Serena Williams’ “Queen” Blazer
 ソールを飾る鮮やかなピンク/パープルのグラデーション, ハイイエローの結束バンドはTPUクリップとFFストラップに再現

 半透明のアッパーとミスマッチな各ネオンカラーが印象的なカラー,

 スポーツの世界において一時代を築いた両者が持つ"勝者のメンタリティ"を表現しています

 各所を見ていきましょう





甲などのマテリアルはソフト
 アッパーはQuad Axial, その上にレイヤー

 伸縮性があり,内側のQuad Axialメッシュ素材は薄く,ストレッチが効き非常にコンフォート

 レイヤーはスパンデックスのようなマテリアルで,こういう素材使っているバッシュはあまりない気がします.





ひっぱりましょう
 シューズのセンターにはFFストラップ

 アッパーとソールの間にFFシステムを固定するエリアがあるのが分かるかと(ピンクの部分)

 このFFシステムについては以前にレビューした"AIR JORDAN 33 Performance Review"を見てもらうとして,ナイキ公式の画像ではこんな感じで引っ張っています


バスケットボールシューズ コービー AD NXT
 このストラップを引っ張るとFFが動き,引っ張られたワイヤーがアッパー内のループとタンに開けられたホールを通りフィットします.

 がしかし…


nike kobe ad nxt ff入手
 こうやってワイヤーがタンのアッパーを引っ張ることで破損するパターンも多くあるよう.

 海外のレビューサイトやナイキオンラインのレビューでも壊れたというレビューが多く寄せられています

 ナイキ公式でも「Nikeの画期的な編み構造テクノロジーによって、シューレースを一度引っ張るだけでしっかりと固定することができます。」と謳われていますが,一度の引っ張りでフィットさせるには相当力入れて引っ張らなきゃならないのでは…

 FFは「素早くフィットさせる/素早くレーシングを解除できる」ことを当初は売りにしていたので,こうなってしまうのはどうかと思いますね…

 とはいえどんなもんなのかとかなり思いっきり引っ張ってみましたが自分はこういうダメージにはなりませんでした. とはいえ度重なる使用でイカれるのかも知れません…ちょっと未知数…





硬み
 シュータン上にクロスされた調節可能なストラップ

 アッパーのソフトさと比べてアンクルまわりにハードさを感じ,非常にアンバランスで「取って付けたような」クオリティ

 外見からは想像できないほどアンクルまわりは硬いです. アンクルブレースは装着可能です





"KBB-NXT-LF"
 タンにはシースロゴ,それと向かい合うストラップ裏には "KBB-NXT-LF"

 これは"Kobe Bryant Next Life"を表しているという意見もあり,ナイキのプレスリリースではないため詳細は不明ですが確かにそんなような気がしなくもない表記

 このモデルがリリースされた時には正直「なぜ?」という気もしましたが,コービーがこの世を去ってしまってからは,また違う意味に感じられてしまいます

 ちなみに,ストラップ付け根エリアにもベルクロがあり内側に折りたたむこともできます. この仕様は コービーの代名詞とも言える”Huarache 2K4”, ”Huarache 2K5”と同様で,オマージュを感じます





ここにもシースロゴ
 アウトからインに向かったストラップ. エッジにはシースロゴ

 イン側にはFFストラップとEJECTワイヤーが出ています





四本線あり
 外付けの大きいヒールカウンターはありませんが,かかとを覆うサイズのTPUクリップ

 見た目ではガッチリ抑え込むようなつくりには見えませんが, かかとのつかみはまったく問題ありませんでした

 今作も, 左のヒールタブには手術痕を示す四本線





少しスリッピー
 NIKE REACTがむき出しになったドロップインミッドソール

 黒いエリアはフェルトのようなテキスタイルが貼り付けられており,今作の特徴を表す5つのロゴがあります.

 エッジのあたりは若干スリッピーさを感じますが,フロントのあたりはしっかり足を留めてくれます





ドムっぽい
 ドロップインミッドソールはフルレングスのNike Reactフォーム+Cushlonフォームのレイヤー

 前足部は柔らかさと反発力, ヒールは安定性と弾力性に優れたデザインを実現したとのこと

 React+Lunarlonだった"Nike Kobe AD NXT 360"と比べると硬さを感じます

 ドロップイン式かと思いきや取り外すことはできない仕様(FF埋め込まれてるんだからよくよく考えると当たり前ですが… というか取り外せないからドロップインとは呼ばないのかも?)


KOBE AD NXT FF Performance Review
 中央に埋め込まれているFFシステム

 カラーリングによってはアウトソールがトランスルーセントで,このFFがアウトソールから見えているモデルもあり,厨二心をくすぐられますね…





ここが一番のウロコっぽさ
 アウトソールはノジュールパターン

 以前レビューした"KOBE AD NXT 360"のソールを流用しているのかと思っていましたが,ドットのような形状からウロコのような細長いノジュールに変更が加えられています

 大きく異なるのはアウトソールエッジの丸み.

 NXT 360は素足に近い,好き嫌いが分かれそうな形状でしたが,今作はしっかりと安定性が増しました. 360よりはKOBE 11に近いグリップです

 比べるとこちらの方が多少耐久性は上でしょうが,数回使用でエッジのノジュールが剥がれてくるのはほぼ同様. 「耐久性は増したが,不十分」といったところでしょうか.

 耐久性のなさは残念ですがグリップはパーフェクトです





FFであることを考慮すれば軽量の部類かと
 29cm(US11)で447g(oz)










NIKE KOBE AD NXT FF Overall
 サイズ感はマイサイズ(29cm)でキッツキッツ. FFでフィットさせる前からすでにタイトです.

 "AIR JORDAN 33"がリリースされた際,, 試着段階でコレはダメそうだ…と食わず嫌いでスルーしていたので,実戦でFastFitシステム搭載モデルを履くのはこのシューズが初めてでしたが,FFはアッパー全体でフィットしているような感覚

 ただ,ラストが合わない場合,FFでフィット調整には限界があるため幅広足の方はかなりキツいのではないでしょうか(縦を余らせるように履いても違和感残ると思う)

 やはりコービーシグネチャーのエッセンスは色濃く残っており,足を通した段階で「コービーだなあ」と感じます

 その特異なデザインとは裏腹に,履き心地はソフト. しかし動き出すと,アッパーは軽いもののアンクルまわりの硬さが気になります

 クッションのNIKE REACTは適度に硬く,反発もよく感じ自分は不満はありませんでした. アウトソールはパーフェクト

 バッシュとしてはイロモノ扱いされている気もしますが,実戦でもまったく問題ありません

 前述したように耐久性は海外のレビューでも一度の使用で壊れたという意見が散見されるので,ガチガチに締める勢の方は多少注意が必要かも





一生手放せないモデルになってしまいました
 コービー=ブライアントはこの世を去りましたが,このシューズが,あなたのメンタリティが, 自分を支えてくれる気がします

 あなたに憧れ,シュートフォームもドリブルも,コピーするかのように練習した日々を昨日のように覚えています

 KOBEと名が冠されたボロボロのシューズを,10年経っても捨てられずに, 一足一足,思い出と共に持っています

 コービー,素晴らしいプレーを見せてくれてありがとう

 たくさんの素晴らしいシューズをこの世界に創り出してくれてありがとう

 あなたへの感謝は言葉では伝えきれません










MADE for the W @madeforthew_GiGi Bryant wearing Kobe AD NXT


kickspotting @kickspotting Lakeshow. @antdavis23 rocking the new Kobe AD NXT





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