NIKE KOBE 4 PROTRO Performance Review

NIKE KOBE 4 PROTRO PERFORMANCE REVIEW
NIKE KOBE 4 PROTRO PERFORMANCE REVIEW
 コービー・ブライアントのシグネチャーモデル第4作目"KOBE 4 PROTRO (コービー 4プロトロ)"をレビュー

 PROTROとして"KOBE 1 PROTRO" が初リリースされた時は 2,3と順番にリリースされるのだろうと思っていたのですが,いきなり人気の高いKOBE 4 とは…!度肝を抜かれました

 次のリリースが予定されているというような情報もないため,余計に今後のプロトロに関して期待が膨らみますね

 今回はd-mattさん(@air_horse_one)にレビューしていただきます!




Blazers blitz Spurs behind 30 from McCollum
 2008年にリリースされた"ZOOM KOBE 4"を,コービーによる"PROTRO(プロトロ)" というコンセプトで再構築した"KOBE 4 PROTRO (コービー 4 プロトロ)"

PROTORO : PERFORMANCE + RETRO
プロトロとはパフォーマンスとレトロを合わせたまったく新しい概念
オリジナルデザインを保ちながらも軽量化/高性能化を目指し,NIKEの最先端テクノロジーによってアップグレードするというコンセプト
完璧さを追い求めるコービーの揺るぎない信念を表現し,現代のプロ選手のパフォーマンス基準に対応するデザインになっている
"ZOOM KOBE 4"というシューズ自体,バスケットボールシューズシーンにおいて伝説的な存在であることはあらゆるメディアで既出事項であり,ボーラーであれば知らない方はいないでしょう

 当時,NBA選手の間で主流だったのは足首を覆うハイカットか,くるぶし上までのミッドカットでした

 NBA 2008-2009シーズン途中の12月,コービーは自身の新作シグネチャーシューズを発表します


New Nike Zoom Kobe IV Unveiled. Hooray.
 その名も "ZOOM KOBE 4 (ズーム コービー 4)"

 「より速く,より軽く,より高く飛ぶため」に素足に近づけるべくローカットにデザインされたそのシューズは,大好きなサッカーの試合を見ていて,サッカー選手がローカットのスパイクを履きバスケットコートより広いフィールドを自由自在に駆け回る様子からヒントを得たのだそう

 デザイナーはEric Avar (エリック=エイヴァー)

 2008年の北京五輪でコービーが着用し,アメリカ代表を優勝に導いた"HYPERDUNK"に使われていたフライワイヤーテクノロジーを搭載し,より動きやすいようアウトソールパターンも作り上げられ,軽量化を目指したとのこと

 記者から「バスケットボールにおいて,ローカットのシューズは捻挫しやすいのでは?」と質問されたコービーは「何を履いていようが捻挫しないわけではない,同じことだ」とすぐさま反論

 実はコービーはこのシューズが完成する何ヶ月も前から,捻挫をしないよう足首強化のためのトレーニングをして,ローカットのシューズに対応できる体を作る準備をしてきていました


Kobe Bryant's career timeline in photos
 心配された捻挫や怪我どころか,コービーはこの"ZOOM KOBE 4"を履いて,2008-2009シーズンを制し2009NBAチャンピオンとなり,ファイナルMVPも獲得

 それまでの「バスケットボールシューズ=ハイカット」という固定概念を打ち壊し,コービーシグネチャーに限らず,そしてナイキというブランドを越えてバスケットボールシューズにローカットという新たなカテゴリーを登場させるきっかけとなった一足,それが"ZOOM KOBE 4"

 現在のコービーシグネチャーもこのコービー4に近いデザインイメージがされており,いかに優れたプロダクトだったのかを物語っています

 ただでさえエポックメイキングな,また革命的なシューズをPROTROというコンセプトでアップグレードさせるというのだから,世界中のボーラーが手にしたいと思うのも無理はありません





@NickDePaula DeMar DeRozan debuts the “Draft Day” Kobe 4 Protro.
カラーは WHITE/ORION BLUE/VARSITY PURPLE(AV6339-100), 通称 "Draft Day (ドラフト デイ)"

 ドラフトデイとは1996年6月26日,コービーが高卒選手としてアーリーエントリーしNBAにドラフトされた記念日のこと

 ロサンゼルス・レイカーズのフランチャイズプレイヤーというイメージが強いコービー・ブライアントですが,ドラフト指名ではレイカーズではなくシャーロット・ホーネッツから全体13位という順位で指名を受けました


The 12 guys better than Kobe: A 1996 draft retrospective
 しかし,当時のヘッドコーチであるボストン・セルティックスなどでプレーしたNBAの元スター選手デイブ・コーウェンスHCに,シャーロット側は当初コービーの獲得を望んでいなかった,高卒選手を必要としていないと言われ,ブライアントはホーネッツ入団を拒否,すぐさまトレードを要求しレイカーズに入団することに

 コービーは,この時に屈辱的な扱いを受けたことが"マンバメンタリティー"を形成するのに一役買ったと当時を振り返っています

 このエピソードを物語る印象的なホーネッツカラーはコービーのシグネチャーの定番カラーとなり

KOBE 5, KOBE 6, KOBE 11 EM's "Draft Day"
 "ZOOM KOBE 5"や"ZOOM KOBE 6"でも続けてリリースされ,"KOBE 11 EM"でもリリースされました

 NBAではアイザイア・トーマスやデマー・デローザンが今回レビューする"KOBE 4 PROTRO" ドラフトデイカラーを着用,またサマーリーグでまだヒゲのない頃のジェームス・ハーデンも着用していました

 各所を見ていきましょう





しっかりと通気します
アッパーはレザー

 インとアウトで前足部のレザーアッパー部分のレイアウトが異なります





アミアミ
サイドパネルには"Flywire(フライワイヤー)"が内蔵, 前述した"HYPERDUNK"で用いられていたものと同様のフライワイヤーシステム

二本のフライワイヤーはシューレースホールをぐるりと周ります

 改めて見返すと,サイドパネル以外はレザーで補強されており,軽量化と剛性のバランスに対する執念を感じますね





イン側のギザギザソールも良いです
 イン側は下から二つ目のシューレースホールまでを直線的にレザーが覆っています

 そのレザー部分には通気孔が

 サイドパネル部分はまったく通気しないので,この部分だけでシューズ内の蒸れを逃がします





"6.26.96" & "24"
ヒール部分にはドラフトが開催された1996年6月26日を表す"6.26.96"が表記

 その下にはコービーの背番号である「24」が刻まれています

 今回のPROTROではヒールカウンターのパーツや,ヒールのモールディングがアップグレードされており,

IN拆解 | Kobe4 开箱+拆解:你凭什么叫Protro?
 上から見るとその差は明らか

 より足首の形に最初から成形してあり,フィット感の向上に一役買っているそう

IN拆解 | Kobe4 开箱+拆解:你凭什么叫Protro?
 ヒールカウンターのサイズは縦に短く,横にはワイドにアップグレード

 全体のシルエットが大きく変わっているのが分かりますね





中にも "6.26.96"
 インソールにはホーネッツ(蜂)の巣をデザイン, 6,26,96の数字もデザインされています





横からのデザインも秀逸
 ミッドソールは"Phylon(ファイロン)"

 クッションはフロントが"LunarLite foam (ルナライトフォーム)" リアはZOOM AIR

 ナイキがプレスにてフルレングスズームエアと表記していたこともあり,リリース直後はすったもんだありました





見ただけで良さそうなパターン
 アウトソ-ルはヘリンボーンパターン

 イン側から放射状に広がる白いソリッドラバーと,それを受けるオリオンブルーのクリアラバーが組み合わされており

 ソール全体が足にフィットし屈曲できるよう前足部は横に入り,後足部にはYの字にグルーブが入っています


ホコリが…
 かなり埃を拾ってしまうタイプのラバーです…





とても軽い!
 29cm(US11)で403g(14.2oz)










 以下,d-mattさん(@air_horse_one)のレビューと採点です!

NIKE KOBE 4 PROTRO OVERALL
 マイサイズ(29cm)で購入.
 最初はソックス1枚, 次に少し馴染んだので薄めのソックスとバスケ用ソックスの2枚履き, マイサイズしか買えなかったのですが,縦が少し余るのでハーフダウンでも良かったかも知れません
 履いた感じはシューレースが始まるところが少し狭く,その先の爪先回りは縦にも上にも少し広め
 しかし横ぶれはなく, 踵の抜けもないのでシューズ全体が足にしっかりついて来てくれます
 綺麗な体育館ではもちろんしっかりと止まってくれますが, 汚い体育館では画像の通り,埃をキャッチしてしまい,左右の切り返しの時に少し滑ってしまったことがありました
 とはいえ,十分止まるレベルです
 最初はフルレングスズームエアとの噂でしたが,実際はヒールのみのズームエア
 履いてみたところ,爪先あたりはファイロンのソフトな感覚で,踵ではしっかりズームエアを感じ快適な履き心地
 私はオリジナルであるZOOM KOBE 4を履いたことがないので,オリジナルと比べることはできませんが,自分が履いてきたバッシュの中でも素晴らしい履き心地でした
 足にしっかりフィットし,切り返しにもブレずについて来てくれ,足に痛みもなく,ストレスなくゲームにも履けました
 "KOBE 1 PROTRO"も大好きなバッシュでしたが,やはり"KOBE 4 PROTRO"も間違いないバッシュでした
 これはまた違うカラーが出たら買ってしまいそうです










 以上,d-mattさん(@air_horse_one)のレビューでした,d-mattさん本当にありがとうございます!!



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