NIKE KD 7 Performance Review

NIKE KD 7 PERFORMANCE REVIEW
 ケビン・デュラントのシグネチャーモデル第7作目"KD 7"をレビュー

 先日レビューし,世間の評価も高い"KD 11"までリリースされたKDシグですが,こう見返すと過去シグも良かったですね

 倉庫を整理していたら出てきたので唐突にレビューです, まだ履いている人…いるのかなあ…




Nike KD 7 – Officially Unveiled
 コートのどこからでもシュートを決めることができるケビン・デュラントのプレースタイルを,「同じところに落ちることがない」と言われる「雷」からインスピレーションを受けデザインされた"KD 7"

 デザイナーは Leo Chang(レオ=チャン)

 KDとレオ=チャンはリリースの18 か月も前から"KD 7"の制作にとり掛かっていました

 その頃KDが着用していた"KD 6"はこれまでのシグネチャーで一番気に入っているモデルでもあったためKD 6を超えるシューズを作り出すことは彼らにとって最大の挑戦でした

 KDは"KD 7"に対して「しっかりとしたサポート性と安定性に加えて,もっと速い動きができるシューズ」にしてほしいと要望

 また,もう一度ストラップも使いたいと伝えたそうです,これにより"KD 4"以降5と6で排されていたストラップが復活しました





Nike KD 7 – Officially Unveiled
 レオ=チャンは「ガード向けの速さと前足の柔軟性」に加えて「パワーフォワード向けの安定性とサポート性」を提供するため「2つのポジション/2つのプレイスタイルの良いところ取り」を実現させるようなパフォーマンスハイブリッドデザインに挑戦したとのこと

 「ガード向けの速さと前足の柔軟性」のため,縫い目のないメッシュアッパーと前足部のナイキズームエア

 「パワーフォワード向けの安定性とサポート性」のためにはダイナミックフライワイヤーテクノロジーと,ヒールのサポート性を高めるためKDシグで初めて使われるHyperPosite(ハイパーポジット)と後足部には新しく開発されたナイキビジブルズームエア

 また両者を融合させるため境である中央にはストラップを配置しました

 KD本人にはあまり着用されることがなく,ASでは着用していましたがレギュラーシーズンではあまり履かれず本人はKD 6 を着用していることが多かったです,

 シューズに快適さを求めるKDには合わなかったのかも知れません





NIKE KD 7 “WEATHERMAN”
 カラーは Emerald Green/Metallic Silver-Dark Emerald (653996-303), 通称"Weatherman"

 デュラントが幼少期,気象予報士になりたかったというエピソードから作られたカラーリング,"KD 4"や"Air Foamposite One", ベナッシやAF-1でもリリースされていました

 …がKDシグネチャーでは4以降リリースされておらず,久々のウェザーマンリリースとなり,残念ながら国内未発売カラーでした

 各所を見ていきましょう





見かけよりも華奢なアッパー
 アッパー前足部はメッシュ

 シューレースは下から三箇所,ダイレクトにFlyWire(フライワイヤー)を通り,ストラップ下のレースループを通ります

 このモデルに限りませんが,フライワイヤーがアッパー内からゴツゴツしているのがエイリアンっぽくて好きです





久しぶりのストラップ
 "KD 4"以来のストラップには背番号#35が刻印, 3と5の間に7作目であることを示す"7"がデザイン

 ストラップ端にも7作目を表すセブンスターが,意匠が凝らされています(後述しますがボックスにもこのロゴが)





ベルト裏
 ストラップ裏中央に後述するアウトソールと同パターンが配置

 "REAL MVP"ことKDの母ワンダ, 祖母バーバラ, 父ウェイン, 兄弟のトニーなど家族の名前も刻印





KDシグネチャー初搭載です
 アッパー後足部は"ハイパーポジット(HyperPosite)"

 KD のシグネチャーラインで初めて使われるハイパーポジットテクノロジー, フォームポジットの進化形です

 このハイパーポジット,造型が良いのか,足にカチッとハマります, 硬くもあり柔らかくもありという感じで絶妙なマテリアル

 ハイパーポジット素材が使われているシューズはLEBRONシグネチャーなど他にもありますが,デザイン優先の他モデルとは違いKD7はハイパーポジットの良さを引き出しているように感じます

 この位置で使用するべきマテリアルなのでしょうね(伸びたりしないのでトゥ部分など屈曲する部分だとあまり合わないかも)





サンダーロゴ
 インソールにはKDのオートグラフ

 見づらいですがオートグラフの両端にイナズマロゴが…





クッション is 良好
 ミッドソールは "Phylon(ファイロン)"

 クッションはフロントにZoom Air,リアは"Nike Visible Zoom Air(ナイキ ビジブルズームエア)"

 アッパーのハイパーポジット部分がカッチリ押さえてくれるため,ヒールのエアバッグを感じやすく,またそのビジブルZOOM AIRのクッションがとても良い

 クッションの組み合わせとしては満点レベルだと思います(KD 8のように破裂もしませんし)





エンジニアードヘリンボーンですね
 アウトソールはヘリンボーンパターン

 グリップはすこぶる良好,

 彼の出身地であるメリーランド州の輪郭やKDロゴがアウトソールに刻まれています, この位置だとシャンクプレートも見やすいですね





軽量です
 29cm(US11)で372g(13.1oz)





良ボックス
 ラバーストラップにデザインされた背番号#35ロゴ, アウトソールのパターンもデザイン










NIKE KD 7 OVERALL
 リリース当初はあまりピンと来ず,単発でちょっと履いては脱ぐみたいなことばかりで繰り返し履かなかったためレビューせず倉庫に置いてあったのですが,いま履き返すととてもとても良いです(いまさら)

 隠れた名作というか,いや有名シグですし隠れていないわけですが…,こういうシューズありますよね… 後で履いて良さに気付くというか…不徳の致すところ

 欲しくとも,もういまや手に入れられないと思うのでいろいろ語っても後の祭り感がヤバいわけですが,試着し自分に合うサイズを見つけられれば良き相棒となるかと

 というか良いシューズではあるのですがサイズ感がとても難しいシューズに感じます,シューズ構造上履きづらいのに加えて各マテリアルのバランスがあまり良くない

 アッパーのメッシュはわりとふにゃふにゃなのですがアンクルまわりのあそびのないハイパーポジットはガチガチなので,足全体にかかるテンションがメッシュのみにかかり,その柔らかいメッシュアッパーでは耐えきれていないような印象

 シューレースでガッチリ固められるかというとそうでもなく…シューレースはアッパーを通っていませんからね…ベルトもフィットを調整するというよりはメッシュとハイパーポジット部分のつなぎのような効果

 おそらく通常履いているサイズから安易にハーフアップするとシューレースによって調整できないためフィットせず

 ハーフダウンするとあまりにもキッツキツでしょうし…(自分はハーフダウンしましたが),サイズ選択が非常に難しいです

 ハイパーポジットと大容量のビジブルズームエアの効果を発揮するためある程度ガチガチで履いた方がいいと思います,最初にちょっとキツいぐらいのサイズで徐々に馴染ませるしかないかなと思いますが…これ難しいですね





かっこいいです
 KD本人にほとんど履かれなかったことから「ダメダメバッシュ」の烙印を押されている気がしますが,サイズ感以外は全体的に欠点がほとんどなく本当に良いシューズ

 グリップはラバーの種類としてもソールパターンもとても良くグリップは満点レベルです

 ローカットなこともありますし,剛性的に体重の軽い方の方が合いそうですね

 このウェザーマンカラーは日本未発売カラー, リリース直後に海外出張がありふらっと立ち寄ったFootLockerでなぜかセールになっており偶然購入できたのですが,買い足しておけばよかったなあと後悔しています,

 やっぱりリリースされてすぐ,買える内にきちんと履いて,良いと思ったら買い足しておかないとダメですね…

 オススメです!今さらなので「買えたら」ですが…










Kevin Durant Hits The Court In His Newly Released Nike KD 7 "Lightning 534"





NIKE KD 11 Performance Review

ケビン・デュラントのシグネチャーモデル第11作目"NIKE KD 11" をレビュー KDシグは歴代ほぼ全てを所有しているのですが,なかなか個性的なモデルが多いだけに頻繁には着用せず,ほとんど新品のまま倉庫に眠っております... 国内販売のなかったレアカラーも持っているので,ちょくちょくレビューしていけたらなあ...気長にお待ちください ...