Nike ZoomX Vaporfly NEXT% Performance Review

Nike ZoomX Vaporfly NEXT% Performance Review
Nike ZoomX Vaporfly NEXT% Performance Review
 Nike ZoomX Vaporfly NEXT% (ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%) をレビュー

 バスケットボールシューズではなくまたもランニングシューズですが思うところあったのでNike Zoom Gravityに続いてレビューしておこうかと…

 ランニング自体はそれなりに長いことやっていますが正直シリアスランナーというわけでもないですし,なんとなく読みつつもホント読み飛ばしてください(オイ)





DER NIKE ZOOMX VAPORFLY NEXT% IM TEST - NEUER COLORWAY 2020
 それまでNike製シューズで最も速いシューズとされていた"Zoom Streak 6 (ズーム ストリーク 6)よりも,ランニング効率が平均4%高くなることから名付けられた"Zoom Vaporfly 4% (ズーム ヴェイパーフライ 4%)".

 その"Zoom Vaporfly 4% (ズーム ヴェイパーフライ 4%)"を着用したトップランナー達のフィードバックを受け大刷新し, 2019年の「ロンドンマラソン」で初めてレースに登場したのが今作 "ZoomX Vaporfly NEXT% (ズームエックス ヴェイパーフライ ネクスト%)です.

 東京, ボストン, ロンドン, ベルリン, シカゴ, ニューヨークの6レースで,計36個のメダルのうち男女30人がNEXT%を履きメダルを獲得しました.


ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%
"Vaporfly NEXT%" で新たに改良された点
・アッパーに今回初めて使われたヴェイパーウィーブは,ナイキ フライニットよりも軽量で通気性に優れた構造の素材です。さらに重要なことに、汗や雨などの水分の吸収をとても抑えることができ、マラソンを走っている間も通気性良く乾いた状態を維持します。
・足の繊細な部分への圧迫を防ぐため、シューレースは少し中心からずらした位置に配置し、モー・ファラーが強く希望したデザインになっています。
・かかと内側に小さなフォームを配置して、長い距離を走ってもアキレス腱を快適な状態に保ちます。
ミッドソールに使用するナイキ ズーム X(ズームエックス) フォームを増量し、エネルギーリターンをさらに高めていることがNSRLによって科学的にも証明されています。
・フォームの配置を見直し、オフセット(前足部とかかとのソールの厚みの差)を11mmから8mmに抑え、より安定感を高めつつ、つま先を蹴り出す重要な瞬間のエネルギーリターンを最大化しています。
・デザイナーたちはジョフリー・キルイ、エリウド・キプチョゲ、モー・ファラーに用いていた特注のトラクションパターンを融合させて、前足のグリップ性を改善し、湿路でのシューズの性能を高めています。
・アウトソールの曲線的なパターンや深い溝が、スムーズなターンを促します。
"Vaporfly 4%" と変わらない点
・推進力を感じさせるソールの硬さの元となるフルレングスの曲線的なカーボンファイバープレートが、今回もフォームの中に組み込まれています。
・シューズの重量は同じですが、フォームは15%増量されています。

 カラーは ELECTRIC GREEN/BLACK-GUAVA ICE [AO4568-300] "VOLT"

 ナイキお得意のボルトカラー. 蛍光グリーンや蛍光ピンクのシューズでトップランナー達が立て続けに高記録を叩き出したことは記憶に新しいです. リリースは日本国内で2019年7月, 価格は$250 (国内価格は税込 29,700円)でした.

 各所を見ていきましょう





ペラッペラ
 アッパーは Vaporweave(ヴェイパーウィーブ)

 スピード感を表現するためのトランスルーセント, 写真の通り常時シワが入るほどペラッペラなマテリアル.

 ボストンマラソンのレース中に小雨が降り,その雨でシューズが重くなったことから,シャレーン=フラナガンなどアスリートからのフィードバックを受け新しくなったアッパー.

 4%よりつま先部分を広くし,余裕のあるフィット感に改良したとのこと.

 東京マラソンで16年ぶりの日本新記録を打ち出した設楽悠太選手, シカゴマラソンでの日本人初の2時間5分台を打ち出した大迫傑選手両名の足幅が公開されているのですが,その足幅が全く異なっているのにも関わらず,二人とも市販のヴェイパーフライを履いていることから「誰の足型にもフィットする」ことが伺えます.





吐き口もペラペラ
 イギリスの陸上競技選手Mo Farah(モー=ファラー)の要望によってデザインされた,足の繊細な部分への圧迫を防ぐためのアシンメトリーなホールカット.

 シューレースホールは6ホールですが,ロックレーシングができるようトップはダブル2ホールになっています.

 シューレース自体も改良されたそうですが,解けづらく素晴らしいです. ズームグラビティは解けまくってストレスでしたからね…





88:88:88
 アッパーはペラペラですが,ヒールカウンターエリアは内側にシンセティックスエードを重ね,軽いにも関わらずガッシリしたつくり.

 下の画像でも内側アンクルまわりにパディングが造られているのが分かります(黒い部分).





外せません
 インソールは右足がスウッシュ,左足にZOOMロゴ

 このインソールはガッチリ接着されており,取り換えることは無理ではないのでしょうが厳しいです.

 おそらく本当にやろうと思ったらインソールに糸で付けられた白タグを引っ張れば少し浮くため外せると思いますが,ギリギリまで引っ張ってはみたものの勇気が出ず諦めてしまいました…





厚い…
 ミッドソール外側と,


やっぱり厚い…
 ミッドソール内側.


Inside the Nike Vaporfly: The Shoe So Good It Almost Got Banned
 ミッドソールのzoomxフォームは4%より量が増え,フォームの配置が見直されオフセット(前足部とかかとのソールの厚みの差)を11mmから8mmに変更.

 フォーム内のフルレングスの曲線的なカーボンファイバープレートは4%と同様のプレートを使用. このミッドソールはNSRL(NIKE SPORT RESEARCH LAB/ナイキ スポーツ リサーチ ラボ)でのデザインです.

 ノンエアにも関わらず恐ろしいほどの反発… 実際シリアスランナーからするとヘタるのが早いらしいですが,自分のような週末ランナーレベルではヘタりに気づけません.





レビューする気なかったので汚いのはご勘弁を…
 アウトソールはGeoffrey Kirui(ジョフリー=キルイ), Eliud Kipchoge(エリウド=キプチョゲ), Mo Farah(モー=ファラー)に用いていたそれぞれの特注トラクションパターンを融合したカスタムパターン.

 ベルリンマラソンで突然降った豪雨の中を走りきったエリウド=キプチョゲのリクエストにより, 前足のグリップ力を改善させ,雨が降った際の湿路でのシューズの性能を向上するそう.

 このパターンは"Zoom Fly 3"でも採用されており,実際に濡れた路面で使用した際も,タイルの上のような場所でも滑らずにランできます. 個人的にはリアのアウトソールのラバー面積をもっと増やしてほしい気もします(あまりに減りが早い).





鬼軽
 29cm(US11)で201g(7.0oz)

 本当に本当にとんでもねー軽さ… 技術の進歩とはいえ恐ろしくなってきますね…






-まとめ-

 「こ…これがヒエラルキー上位パフォーマンスモデルか…!」

 Nike Zoom Gravity Performance Review で,ナイキ ランニングラインのエントリーモデルであるズーム グラビティをレビューしましたが, いくら同じ「厚底ランニングシューズ」といえどエントリーモデルとは格が違います(値段も全然違うけど)

 正直他メーカーでこのモデルより軽量なモデルはリリースされていますが,クッションの反発性が桁違いに強い. エアバッグなしというのが信じられないくらい反発が強いです. 履いて立つだけでもうグニっと反発していますからね… 自分の体型・体重(185cm/85kg)だとシューズにかかる負担も強いためより強く感じるのだと思います.

 ソールの角度/オフセットも相まってズンズンズンズン前へ出られる, 正直レベルが高すぎて「ここまで凄いの必要なのかな?」と思ってしまうレベル. 競技ランナーやタイムを追って走っているシリアスランナー以外の,自分のような一般的な「趣味ランナー」にはもったいなさすぎる一足です.

 多少不満に感じるのは,4%に比べるとフィット感は弱い. つま先上などはアッパーと接している感覚がありませんし,屈曲するとテンションがかかるエリアが窮屈に感じます. やはりフィットという意味ではまだフライニットマテリアルの方が優秀で, このペラいアッパーは慣れるのに時間を要すると思います.

 あと正直,改善されたアウトソールもアスファルトであれば滑りませんがタイルや石床のようなところでは普通に滑ります…

 とはいえ一言で言ってしまえば「約3万円払うだけでタイムが縮む」のであれば安すぎる気もしますね. たとえばバスケットボールで「このシューズで3Pがバシバシ入るようになります!」とかサッカーで「このスパイクでシュートの確率が3割上がります!」とか有り得ないわけで,ランシューによってタイムが縮む, スピード社の水着で世界記録を更新する,というテクノロジーによる数値の向上や,わかりやすい競技の深化には目を見張るものがあります.

 このモデルでひとつ疑問なのはタン裏の[DATE:      ]と[LOCATION:      ]は何を記載するんですかね? 複数履いてロケーションごとに使い分けるのでしょうか? 分かる方はコメントをお願いします.

 ともあれ,お財布に余裕があればぜひ履いてもらいたい一足. いまや更にパフォーマンス寄りの新作がいくつかリリースされ始めていますが,自分もゲットしていこうと思います…

 "Air Zoom AlphaFly NEXT%", "Air Zoom Tempo NEXT% Flyease"がリリースされ,近日"Air Zoom Tempo NEXT%"が発売されるようでもうなにがなにやらというか全部覚えていられないですけどね…全部すげえ高いし…

 普段はペガサスとかの廉価モデルで,レースとか出る人はスポットでハイパフォーマンスモデル履くのが良いと思います… 最近のランシュー高すぎるね…うん…





Nike Updates Its Top-of-the-Line Vaporfly Runner


Nike Updates Its Top-of-the-Line Vaporfly Runner


Nike Zoom Gravity Performance Review

Nike Zoom Gravity(ナイキ ズーム グラビティ)をレビュー コロナでバスケができないため,ランニングばかりしておりまして...バッシュではなくランシューのレビューをしておこうかと. というか過去に書きためておいたレビューを解放的にアップしていく予定はありますが,新作バッシュのレビューはしばらくできません... コロナ怖い ...

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