adidas Harden Vol. 3 Performance Review

adidas Harden Vol. 3 Performance Review
adidas Harden Vol. 3 Performance Review
 ジェームズ=ハーデン シグネチャーモデル 第3作目"adidas Harden Vol. 3"をレビュー

 アップするタイミングを逃してしまいずっと「下書き」にブチこまれていたこのレビュー…

 もう捨ててしまおうかと思ったのですが,バスケもできないしコロナで外出れないし~~というわけで,もしかしたら見たい方がいるかもしれないためアップしてしまおうかと

 旧モデルではありますが,最新作"adidas Harden Vol.4"も入手しておりますのでそちらもいつか…(まだ履けてない)




B/R Kicks James Harden starts the preseason wearing the Adidas Harden Vol. 3
 ジェームズ=ハーデン シグネチャー第3作目 "adidas Harden Vol. 3"

 ハーデンのジャージナンバー#13にインスパイアされたアッパーと,そのローカットなフォルムは一作目"Harden Vol. 1"を彷彿とさせます.

 いま現在の爆発的で予測不可能なゲームが起こるNBAでも運を作りそれを掴めるよう「スローダウンファスト」を目指しデザインされました.

 またステップバック,ユーロステップなどあらゆる方向にサイドからサイドにあらゆる動きを繰り返すハーデンのプレースタイルにフィットさせるためロックダウンさせるオーバーレイが装着.

 制限なく可能な限りすばやく方向を変更できるよう極限までロートップカットに仕上がっています. クッションはこれまでの二足と同様にフルレングスのBoostフォーム





B/R Kicks James Harden starts the preseason wearing the Adidas Harden Vol. 3
 カラーは Core Black/Cloud White/Grey Six [BB7723], "Cosmos"

 「The Bearded One」3番目のカラーであるコスモス(Cosmos=宇宙)は,ハーデンがディフェンダーとの間に絶妙なスペースをつくり解き放たれるプレースタイルからインスパイアされたカラーリング

 ディフェンダーを宇宙空間で見失うかのように自由に動けなくするハーデンのスピード/スキルを表現しています.

 Harden Vol. 2 では"Traffic Jam"というモノクロカラーがありましたが, このような「プレースタイルと重ねられた」カラーリングをこれからも期待したいですね.

 日本ではコードがBB7723,海外だとAC7616になっているようですが詳細不明… 一時期はシューズ名も日本と海外で違いましたが,そこらへんが影響しているのでしょうか

 各所を見ていきましょう





良色です
 アッパーは「ウーブンテックメッシュ」とされていますが,ニットのような感触と織り方

 adidasのPrimeknit(プライムニット)とは違う質感ですし,厚みも異なるため名付けられていませんが新しいマテリアルなのかもしれません.

 このカラーではリアルカーボンのようにも見えますし, 正直継続して別のモデルにも採用してほしいですね

 イン側にはハーデンの背番号13をあらわす "XIII" (余談ですが, 同シーズンにリリースされたJORDAN CP3.XIもここにCP3ロゴがあったため「カブってる!」と当時は思った記憶が…)





JH#13
 シンセティックオーバーレイと呼ばれるエラスティックバンド

 画像からもわかると思いますが,この状態でもアッパーから浮いており余程の幅広/甲高足でもない限りは恩恵を受けられなさそうなパーツ

 カラーによってはこのバンドが取り除かれていることからもデザイン優先であることが分かります


快传拆解 | Harden Vol.3
 レーシングシステムは4箇所のレースループ+レースホール. バンドに隠れたエリアもレースループが備えられています

 バンドの外側付け根にはTPUクリップが装着されており,Boostを覆っています

 接触しやすい親指のイン側トゥには90°のTPUオーバーレイ. 自分はどうやらこのエリアをものすごく擦っているようで,傷がすごいです…





"LUCKY"
 タン裏には今シグネチャーを象徴する"LUCKY"

 大ぶりなタンタブはレザー, ハーデンロゴもメタルで非常に芸が細かく,手がかかっているのが分かります. このタンタブがシューレースのテンションを吸収してくれていますね





ケバケバ
 くるぶし周辺が出るほどのローカット. ですが, ヒールのアキレス部分は縦に飛び出ておりすっぽ抜け防止になっています

 この設計のせいか, ローカットで起こりやすいかかとの抜けはほぼ感じず

 形状的に足に当たって邪魔に感じるかとも思いましたが, インナーの足当りが良いためあまり問題にはなりませんでした. しかし写真でも分かりますがかなり毛羽立っています… いずれ時間の問題で穴開きますかね…





向かい合うadidas
 ヒールには横向きで向かい合った点対称のadidasパフォーマンスロゴ

 こういう一風変わったデザインが実にハーデンっぽくてよいです. このままadidasという枠の中で変わったモデルであり続けてほしいですね





各パーツで異なる黒
 クッションはフルレングスBoost, カラーはブラック仕様


快传拆解 | Harden Vol.3
 ぶった斬り画像ではBoostは薄めにセットアップされているようにも見えますが,Vol.1~3までの厚みを比較してもほとんど差がないようです(上記リンク先参照)

 後足部に向かうにつれて厚みがありますが,体重でBoostが沈むためつま先の接地感が薄れるのはいつものBoostフォームの特徴という感じ


快传拆解 | Harden Vol.3
 前作に引き続きYの字のシャンクプレート. ハーデンロゴがくり抜かれこちらもぬかりなく手がかかっている出来具合です.

 シャンクプレートはasicsなどで知られる"Articulated propulsion plate"というマテリアルとのことですが本当なのでしょうか…





キュッキュッ
 アウトソールはヘリンボーンパターン

 グリップは非常に良好. 大小2パターンのヘリンボーンが使い分けられていますが,パターンの感覚が狭いせいかホコリを拾いやすいです.

 ラバーは柔らかめで,しっかりグリップする代償としてエッジがポロポロ剥がれてきます. カラーも同じですしおそらく"adidas Harden B/E 3"と同じラバーかと.





不吉
 29cm(US11)で444g(15.6oz)

 adidas Harden Vol. 1 のレビューでも注意事項として記載しましたが,カラーによって多少の重量差があると思われます.










adidas Harden Vol.3 Overall
 デザインは超がつくほどシンプル.

 サイズ感は難しいですが,おそらく0.5cmアップがベストかと. 1作目からそうですが,シグネチャー通じてハーデンシグは小さめのつくりに感じます.

 厚めのニットアッパーはしっかりとフィット,コンフォートよりの柔らかいニットマテリアルで非常に快適な履き心地ですね. ミッドソールのBoostフォームを覆うTPUクリップも問題なし

 ロックダウンに関してはレースループがしっかり効いて特に前足部はかなりタイトに固められます. トップのレースホールはハトメで,シューレースを力いっぱい締められるため,かかとの抜けはほぼ感じません…が,ヒールに立体的なパティングなど特別なにか加工がされているわけでもないので正直なところ抜ける人は抜けるのかもしれませんね…(ローカットバッシュを履く際など,かかとが抜けないシューレースの結び方を今度エントリ化しようと思います)

 Boostのクッショニングはパーフェクトですが若干トゥが浮くというか後傾な気がします. これはハーデンのプレーを体現したセットアップかと

 (ちなみに今作の評価には影響しませんが,ミッドソールの黒いBoostフォームは表面が塗装されているだけなので,プレーの接触で削れると本来の白いBoostフォームが露出してきます)

 アウトソールのグリップも非常に良く,スキール音はせず粘りつくタイプのラバー. マーブルっぽいラバーですが,このタイプは汚れが目立ちにくくこれからも積極的に採用してほしいですね…

 インナー素材が極めて弱い気がするので耐久性は低い, 破れるだけで履けなくなるわけではないので気にしない人は気にしないでください(これはカラー問わずと思われ)





" XIII "
 2018年リリースのバッシュで主だったBoost搭載モデルが今作ハーデン3と"Crazy BYW X"だけだったこと,2019年も"Marquee Boost (マーキー ブースト)"と"Zone Boost (ゾーン ブースト:日本未発売)"のみだったことから,おそらく時間の問題でBoostは消えていくと思われます.

 現に2020年リリース済のシグネチャー最新作ではローズ,リラード,ハーデンいずれもBoostは採用されていません. これからはBounce(バウンス)やLightStrike(ライトストライク)などの軽量フォームが採用されていくのではないかと.

 賛否両論のBoostフォームですが,自分は非常にポジティブな評価をしており,もっちりと沈み込む感覚は好みだっただけに,縮小傾向は非常に残念ですね…

 とはいえ!今作ハーデン4は,細かいことを言えばシグネチャーロゴが特別に恰好いいとは思えなかったりタンタブ大きすぎてシューレース締めるとき邪魔だったりインナー素材弱すぎてケバケバしたりといろいろ微妙なところはあるのですが,バッシュとして本当にパーフェクトな領域にあるといって過言ではないです.

 公式ではもう売っていないようですし,新品はもう手に入りづらいでしょうがぜひぜひ手に入れて,ハーデンのごとく思う存分ステップバックしてもらいたい一足です!

 まだまだコロナウイルスの驚異に揺れている昨今ではありますが,こんな時こそバッシュを見たり履いたりして落ち着きましょう! それがオレたちバッシュオタク!!










B/R Kicks James Harden starts the preseason wearing the Adidas Harden Vol. 3


Adidas announces James Harden's new signature shoe


B/R Kicks @brkicks @JHarden13 wearing this Adidas Harden Vol. 3 PE tonight against Toronto.


james harden wearing vol 3





adidas Harden Vol. 1 Performance Review

ジェームズ・ハーデンの記念すべきシグネチャー第一作目"Harden Vol. 1"をレビュー Vol. 2もリリースされVol. 3もリリースされ...と完全にいまさらレビューなわけですが,久しぶりに履いた結果 「ダメだ... レビューしよう...」と思い立ち,急に撮影&レビュー ...

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